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2019年5月16日

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シャトー案内

Ch Langoa Barton

シャトー・ランゴア・バルトン

生産地 メドック地区 サンジュリアン
シャトー シャトー・ランゴア・バルトン
タイプ 赤/フルボディ/上品な香りと味わい
格付け メドック3級
栽培品種 カベルネ・ソーヴィ二ヨン72%、メルロー20%、カベルネフラン8%

各ワイン評論家からの評価(1点/0.5点)

ロバート・パーカー (第4版) ★★(2点/4点満点中)
ヒュージョンソン (第5版) ★★★(3点/4点満点中)
ル・クラスモン (2006年度版) (1点/3点満点中)
ゴー・ミヨー (2006年度版) ★★★★(4点/5点満点中)

1821年からバルトン家が所有し、最も古くから所有者が変わっていない格付けシャトーとなっているのがシャトー・ランゴア・バルトンです。

サンジュリアン村で最も高く評価されている「レオヴィル3兄弟」の一つ【レオヴィル・バルトン】とは、所有者が同じであるだけではなく、同じ施設で、全く同じ方法でワインが作られています。

その畑もレオヴィル・バルトンに隣接していて、ジロンド川を見下ろせるメドックでも最も美しい場所に位置しています。

ワインの製造方法はいたって伝統的で、低温マセレーションなども一切行っていません。醸造責任者にその理由を尋ねてみると、「全く必要ないと思っているからだよ」という返答が。“伝統的なスタイルを保ちながら、より洗練されたワインを造る”というのがバルトン風のようです。

ワインには、凝縮感がありスパイシーですが、タンニンが頑強で、若いうちはしなやかさに欠けることが多くなります。しかし、10~20年熟成させて飲み頃になったものは、タンニンの殻がとれ、複雑なブーケとともに、上品なフルーティーさと力強さが組み合わさった、非常にバランスの良い味わいが楽しめるようになっているのです。

古典的なボルドーの良さを残しながら、より洗練された味わいに仕上がっているランゴア・バルトン。長い時間の熟成が必要なワインなだけに、オールド・ヴィンテージのワインがオススメです。

シャトー紹介・醸造工程

レオヴィル・バルトンの兄弟シャトー

サンジュリアン村には、【レオヴィル・ポワフェレ】【レオヴィル・ラスカーズ】、そして【レオヴィル・バルトン】と、3つの“レオヴィル”と名のつくシャトーがあります。これはもともとは一つだった畑が分家して出来たため、名前にその時の名残が残っているのです。

3級シャトーランゴア・バルトンは、レオヴィル・バルトンと同様に、バルトン家が所有しているシャトーです。この2つのシャトーは全く同じ施設を使用してワインの製造を行っています。

D2号線を北上し、サンジュリアン地区の2級シャトー【デュクリュ・ボーカイユー】がある一帯までやって来ると、目の前にジロンド川を見下ろすことが出来るようになります。この辺りの風景は、【ラトゥール】やレオヴィル・ラスカーズの畑近くの風景と並んで、メドックの中でも最も美しい場所だと言えるでしょう。

そのままD2号線を北上すると、いきなり急な下り坂が現れて、またすぐに上り坂が始まります。その坂の間の、ちょうど一番下のところにレオヴィル・バルトンとランゴア・バルトンがあります。

この2つのワインは、同じ醸造所で造られていて、醸造方法も設備も、また熟成方法に関しても全く同じ方法で作られるそうです。しかし、出来上がってくるワインの味は全く異なるのですから、やはりブドウ畑の違いは大きいということでしょう。

シャトー全景。ここは今でもオーナーが住んでいる珍しいシャトーでもあります
シャトーの周囲は非常に手入れされていて、多くの花が植えられた庭もあります
シャトーのシンボルでもある狼が描かれた旗。ラテン語で“誠実と勇気”と書かれているそうです

あくまでも伝統的な方法を守って

ランゴア・バルトンの畑。D2号線を挟んでデュクリュ・ボーカイユーの畑と隣接しています
表土に砂利が多いのが分かります

ランゴア・バルトンの畑は「15ha」で、醸造所があるシャトーの南側、デュクリュ・ボーカイユーに隣接した場所に位置しています。それに対して、「45ha」あるレオヴィル・バルトンの畑はシャトーの北側にあり、レオヴィル・ラスカーズやレオヴィル・ポワフェレの畑に隣接しています。

どちらの畑も、表土に砂利があり下層に粘土、という構成ですが、レオヴィル・バルトンの畑の方がランゴアに比べてやや砂利が多いのだそうです。植えられている品種は、どちらの畑も共通で、72%のカベルネ・ソーヴィニヨン、20%のメルロー、8%のカベルネ・フランの3種類です。

収穫はすべて手摘みで行われ、合計140人で収穫を行っています。選果も畑の中で行い、醸造所まで運んだ後に再度選果をし、除梗・破砕後に合計28基ある木製タンクへと運ばれていきます。

醸造方法に関してはいたって伝統的な方法を守っていて、低温マセレーションなどは全く行っていないそうです。アルコール発酵、マセレーションを行った後、マロラクティック発酵はタンクで行います。終了後、樽に入れて合計18ヶ月間の熟成に入ります。このシャトーでは、他の多くのシャトーのようで見られるような、“1年目、2年目の樽熟成室”という区別はなく、樽詰めされたワインはその貯蔵室からは動かさないのだそうです。

熟成中も、3ヶ月に1度の澱引きを行い、コラージュも卵白を使用するという、あくまでも伝統的な方法を採用しています。樽熟成が終了後、瓶詰めとなります。

木製タンクは「28基」、約200ヘクトリットル用です
樽貯蔵室。1年目、2年目もこの部屋で熟成されます
樽はモーリー1社のみから購入(焼付けはミディアム)。最もテロワールに合っているのだそうです。

職人気質で愛嬌のあるラウールさん

訪問した際に、ちょうど醸造責任者のラウールさんがいたため、「醸造方法に関して何故新しいテクニックを取り入れないのか?」という質問をしてみました。すると、少し微笑しながら「全く必要ないと思っているからだよ」と答えてくれたのです。あくまでも伝統を守りながらいいワインを作っていこうとする彼の姿勢が、短い言葉からも伝わってきました。

また、写真を取らせてもらおうと頼んでみたのですが、恥ずかしそうに微笑しながら、着ていた服をつまみ、やんわりと断られてしまいました。一見怖そうな外見の彼(失礼!)ですが、意外に愛嬌があるのに好感が持てました。

“シェ・トマ”と呼ばれている樽熟成室にあるモニュメント。32歳という若さで亡くなったトマさんを追悼しています
レオヴィル・バルトンのラベルにも描かれている狼
レオヴィル・バルトンのラベルです

シャトーの歴史

レオヴィル・バルトンと同じオーナーが所有

1722年、トーマス・バルトンは故郷アイルランドを離れ、事業を始めるために、当時大西洋の玄関口として大きな商業港であったボルドーへ移住する。そこで彼は、現在でも存在する卸売商のバルトン・アンド・ゲスティエ社を創設した。

バルトン家は、彼の孫ヒューの時代にさらに栄え、財産も増えていった。1821年、彼はシャトー・ランゴアを購入。1826年には、まだレオヴィルの敷地が分割された際に、その一部を購入する(それ以前は、「ラスカーズ」「ポワフェレ」、そして「バルトン」は一つのシャトーだった)。

その後、3世代が相次いでシャトーを相続したが、1902年にロンドンで生まれたロナルドの代には、フランスでの事業は大きく発展した。また、彼は2つの戦争の間もブドウ畑を無傷で守ることに成功し、シャトーの発展の礎を築いた人物となった。

新たなオーナーとともに

1951年、アントニーがフランスに移住、1954年にバルトン・アンド・ゲスティエ社の所有権の50%をシーグラムグループが握ることになったが、1967年までアントニーは輸出部長として従事した。彼は1967年に、レ・ヴァン・ファン・アントニー・バルトン社を創立し、1983年にロナルドが亡くなった後、シャトーを引き継いだ。彼は娘のリリアンと一緒にバルトンの伝統を守り続けている。

シャトーデータ

主要データ

Ch Langoa Barton
シャトー・ランゴア・バルトン 33250 Saint-Julien-Beychevelle
http://www.leoville-barton.com/
格付け
メドック3級
アペラシヨン
Saint-Julien
総責任者
Anthony Barton

畑について

畑面積 15ha
年間平均生産量 約9万本
作付け割合 カベルネ・ソーヴィ二ヨン 72%
メルロー 20%
カベルネフラン 8%
平均樹齢 約35年
植樹密度 約9,000本

醸造ついて

タンクの種類 木製タンク
樽熟成の期間 約18ヶ月
新樽比率 約60%の新樽
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