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2019年8月20日

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シャトー案内

Ch Rieussec

シャトー・リューセック

生産地 ソーテルヌ地区 ソーテルヌ
シャトー シャトー・リューセック
タイプ 白/濃密な甘さ、凝縮感が特徴
格付け 1級
栽培品種 セミヨン92%、ソーヴィニヨン・ブラン5%、ミュスカデル3%

各ワイン評論家からの評価(1点/0.5点)

ロバート・パーカー (第4版) ★★★★(4点/4点満点中)
ヒュージョンソン (第5版) ★★★★(4点/4点満点中)
ル・クラスモン (2006年度版) ★★(2点/3点満点中)
ゴー・ミヨー (2006年度版) ★★★★(4点/5点満点中)

“貴腐ワインの王”とも言える存在の【ディケム】の東隣にあるのが、ソーテルヌ地区の1級格付けのシャトー・リューセックです。【ディケム】とは畑も隣接しているため、土壌の構成もよく似ていて、その後を猛追しているシャトーなのです。

所有者が度々変わりながらも常に高い評価を得てきましたが、1971年、アルベール・ヴェイエール氏がオーナーになってから、品質が大幅に改善されてきました。さらに、1984年に【ラフィット】を所有するドメーヌ・ド・バロン・ロートシルトがオーナーとなってからは、一切の妥協を許さない最高のワイン作りへ、より厳格な取組みがなされています。

リューセックでは、徹底した収量制限のため剪定は短く行い、一枝に2芽しか残しません。10~12月にかけて、100人もの摘み手が何度も畑を往復して、ブドウの房の中で貴腐化している部分だけを収穫していきます。

ブレンドの際のワインの選別基準も厳しく、基準に満たないワインは一切使われません。その結果、1990年代の生産量は非常に少なくなり、1993年にはリューセックの名のワインは1本も作られなかったほどでした。

こうして生み出されたワインは、“世界最高峰の甘口ワイン”と言われるソーテルヌの魅力が、まさにはちきれんばかりに詰め込まれていて、その存在感は抜群です。深みのある金色、蜂蜜のような濃密さ、芳醇な風味、豊かなアルコールとねっとり感。そして格別の深みが感じられるのです。この深みこそがリューセックの最大の魅力だと言えるでしょう。

熟成させるほどにその深みに複雑さが加わり、さらに魅力を増していきます。ソーテルヌらしい力強い貴腐ワインを飲みたい方には、ぜひともオススメしたいワインです。

シャトー紹介・醸造工程

「ラフィット」の資本が入ったシャトー

ソーテルヌ地区のシャトーと言えば、誰もが真っ先に思い浮かべるのは、やはり“1級特別級”に格付けされているシャトー【ディケム】でしょう。

そのすぐ東隣に、【ディケム】を猛追しているシャトーの一つシャトー・リューセックがあります。1984年にメドック地区の最高峰シャトー【ラフィット・ロートシルト】に購入されたことでも有名になりました。

リューセックは、【ディケム】から続く小丘にブドウ畑を所有しており、ソーテルヌの中でもトップクラスの場所に位置していると言えるでしょう。土壌の構成も、隣接している【ディケム】とよく似ていて、表土に砂利を含んだ薄い砂質の層があり、その下が粘土になっています。

現在、リューセックのブドウ畑の大きさは合計「92ha」。通常、これだけ大きな畑を所有していると飛び地になってしまうことが多いのですが、リューセックの畑は幸運にも全てが一塊になっているのです。

このため、飛び地になっているところのように、貴腐菌の付着に時間差が生じることも少ないため、比較的同時期に作業することが可能となっています(しかしそれでも、シャトー周辺の最良の区画と丘の下の区画では差が出てしまうため、多い時では7回も、同じブドウの房の収穫を行う必要があるそうです)。

ブドウの木の剪定も、【ディケム】と同様に非常に短くし、1枝に2つの芽しか残しません。これは、収穫制限をすることで、潜在アルコール度数を高めるために行われています。栽培品種は、92%がセミヨン、5%がソーヴィニヨン・ブラン、3%がミュスカデルの3品種であり、【ディケム】が2品種であるのと比べて相違点となっています。

シャトー前の看板。ここは海抜80mでディケムとほぼ同じ。この丘の向こうにシャトーがあります
“コット”と呼ばれる方法で剪定されたブドウの樹。1枝に2つの芽を残し、合計4枝あります
シャトー南側の区画。表土には砂利と砂が見え、区画によっては石灰岩が混じっているところもあります
リューセックのシャトー全景
こちらはシャトー西側の区画。ブドウ畑の多くがこうした斜面にあります
リューセックから見たディケム。すぐ隣とは言え、畑が大きいために相当な距離があります

敢えて粒での収穫は行わない

ブドウの収穫は合計100人で行います。通常は粒での収穫ではなく、貴腐化している部分を鋏で切り取って収穫しています。これは、ワインに酸を残すため、敢えて貴腐化していないブドウも一緒に摘むようにしているためなのだそうです。スタッフの方によると、「貴腐化しているブドウだけ摘んだら、マーマレードみたいになっちゃうよ」とのことでした。

収穫されたブドウは醸造所に運ばれ、4基の空気圧式圧搾機で、2バールの強さで2~3時間かけて絞られていきます。これは一気に強い力で絞ったりせず、ゆっくりと時間をかけて絞ることが大切なのだそうです。

各圧搾機の隣には、地下コンクリートタンクがあり、絞られたマールはここへ落ちていきます。すぐに温度調節ができるステンレスタンクへと移動させ、不純物を沈殿させるために1晩デブルバージュを行います。

ちょうど圧搾機の隣には、“クリオ・エクストラクション”用の大型冷凍庫がありました。これは、ブドウを凍らせた後に圧搾機で搾ることで、水分だけを凍らせて分離させ、0度で凍らない糖分を含んだエキス分のみを凝縮した果汁を得るために行われます。

この設備は、醸造所の改装が行われた2000年に設置されたそうですが、2000年と2004年に、セカンド用のブドウの一部にのみ使用しただけなのだそうです(ちなみに【ディケム】では、ここ8年間で1日行っただけだとか)。

空気圧式の圧搾機。計4基あります
デブルバージュの際に使用するステンレスタンク
これがクリオ・エクストラクション用の大型冷凍庫です
試飲テーブルに飾られたブドウ。貴腐化しているため、果実は萎んでいます
収穫されたブドウは潰れないよう、カジェットと呼ばれる小さいカゴに入れて運ばれます
これもデブルバージュ用ステンレスタンク。容量が大きいため、2層式になっているものもあります

瓶詰め作業は全て外部へ委託

樽貯蔵室。2階建てになっていて、2004年と2005年が熟成を続けていました

デブルバージュが終了後、90%は新樽、10%は一度使用した樽の中にワインを入れてアルコール発酵を行います。使用する樽は、全て【ラフィット・ロートシルト】の近くにある自社樽工房で作られたものだけで、フレンチオーク製、焼付けはミディアムに統一されています。

アルコール発酵は温度を約20~22℃に調節しながら、2週間~2ヶ月間続けられます。そして、アルコール度数が13.5~14度に達した時点で、二酸化硫黄を添加しアルコール発酵を停止させる“ミュタージュ”を行います。

その後の2ヶ月間は、週2回のペースで澱を攪拌させて、ワインにコクを出させるバトナージュを行い、2ヵ月後にブレンドを行います。合計16~24ヶ月の樽熟成の間、3ヶ月に1度の澱引き、ベントナイトでのコラージュを行い、瓶詰めとなります。

この瓶詰めの作業は、2003年から(セカンドは2004年から)全て専門業者に委託しているそうです。

何故自社で行わないのかと伺ってみたところ、「以前は自社製の機械で瓶詰めしていたのですが、自社製だと頻繁に新しい機械へと買い替えることが出来ません。しかし、委託の業者は最新の機械を使用しているため、こちらの方が精度が高くなるのです。」 このような理由から委託に切り替えたたのだそうです。ISO9001を取得している業者へと委託していて、品質管理には細心の注意を払っているということでした。

樽貯蔵室に飾られていた、貴腐化したブドウの写真です
エチケットを張っている様子。瓶詰めは外部に委託していますが、この作業はシャトーで行います
出荷待ちのワイン。ダンボール箱もラフィットのカラーである青と黄色で統一されています

品質管理は徹底して厳格に

リューセックの事務所。蔦の具合など、とっても趣がありますね

リューセックの醸造方法に関しては、特に取り上げるポイントは多くありません。それほど変わったことをしている訳ではなく、堅実な方法で、高い品質のワインを作り続けているのです。

しかし、このシャトーも【ディケム】と同様に、収穫制限を徹底し、ブレンドの際には品質基準を厳格化しています。1993年には“リューセックの名に相応しくない”として、1級のワインは造られなかったこともあったのです。こうした厳格さこそ、リューセックが今日の高い評価を得ている最大の理由なのでしょう。

シャトーの歴史

何名もの所有者の手に

18世紀、リューセックはランゴン市のカルメル会修道士が所有してた。しかし、フランス革命中に没収され、1790年頃に「国の財産」として競売にかけられる。その購入者となったのが、当時、レオニャン村のシャトー【ラ・ルヴィエール】を所有していたマレイヤックだった。

1855年の格付け時、リューセックの所有者はM.メイヌだった。格付けでは、ソーテルヌとバルザック地区の第1級格付けとされる。

その後、リューセックの所有者は何度も変わっていった。シャルル・クレパン(1870年頃)、ポール・デフォリ(1892年)、バニル氏(1907年)、そしてガスクトン家(サンテステフ村の【カロン・セギュール】の所有者)。戦時中はP.F.ベリー(ヴィコント・ブーゼの兄弟でアメリカ籍)、バラルスク氏(1957年)、そして最後にソーテルヌの「甘口ワイン」に情熱を注いだ、アルベール・ヴュイエール(1971年)だ。

ラフィットによるシャトー改革

1984年、【ラフィット・ロートシルト】リューセックを購入した。当時の面積は、ブドウ畑が68haで、計110haだった。

シャトーの資質をより強化するため、選果や樽での発酵に細心の注意を払って行われるようになるなど、上質のワインを生み出すために厳しい管理がなされるようになる。また、樽熟成期間を長くするため、1989年には新しい貯蔵庫が建設された。

より厳しい基準での選別を行った結果、1990年代のグランヴァンの生産量は非常に少なくなり、1993年にはついに生産量がゼロとなってしまった。

2000年には、熟成用樽貯蔵庫の改修と醸造所の新設が進められ、ブドウの除梗・破砕や圧搾機に技術的な改良が加えられるなど、1985年から続いた品質向上への取り組みを象徴する作業が行わた。

シャトーデータ

主要データ

Ch Rieussec
シャトー・リューセック 33210 Fargues-de-Langon
http://www.lafite.com/
格付け
1級
アペラシヨン
Sauternes
総責任者
Frederic Magniez

畑について

畑面積 92ha
年間平均生産量 約9万本
作付け割合 セミヨン 92%
ソーヴィニヨン・ブラン 5%
ミュスカデル 3%
平均樹齢 約25年
植樹密度 約6,660本

醸造ついて

タンクの種類 樽の中で発酵
樽熟成の期間 約16~26ヶ月
新樽比率 約90~100%の新樽
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