第3回 「メドックの最新シャトー」
今現在、メドックの中で最も注目を浴びているシャトーといえば…。
数年間続いていた改装工事をようやく終えたばかりの【Cos d’Estrounel(コスデストゥルネル)】でしょう。
今回の工事では、主に醸造場所の改装が行われ、醸造槽もステンレス製の最新型に変わりました。醸造槽のサイズも、以前は203hlの大きなものでしたが、大きなもので110hl、小さいものでは48hlと、全体的に小さく、数を増やしています。
各タンクの容量の幅を広げることにより、摘み取られたブドウの発酵を畑ごとに細分化し、きめ細やかな作業が行うことができるようになりました。
ボルドーのワインは、2種類以上のブドウ品種をブレンドすることによって完成します。このため、品種別・地層別に分けて醸造を行うことで、よりワインの品質を高めるとされています。
今回の改装工事によって、コスデストゥルネルでは、約70基の醸造槽を設置。91haの土地で出来たブドウの発酵作業を行えるようになりました。
今、この一帯で最も新しい醸造槽・設備を整えているのがコスデストゥルネルですから、やはり注目の的になっているのです。
さらに、カーブも素晴らしく、アジアンテイストのインテリアで統一された内装と、斬新な最新型のステンレス製の醸造槽からなるシェ(醸造場所)のミックスは、インテリアの面からも大きな話題となっています。
醸造槽が美しく立ち並ぶ、その地下部分には、樽熟成が行われるスペースがあり、積み上げられたフランスオーク製の樽が美しく並んでいます。
今や、メドックのシャトーでは“醸造場の美しさ”も重要なポイントになっているようですね。


